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【第6回】法人IFA業界調査

カテゴリ:Ma-Do

種別:一部公開

※本調査の詳細データはMa-Do年間契約『Madows』のご契約社様限定となります。

 

老後の生活への不安が高まり、その備えとしての資産運用が重要になってきている近年、金融業界では「顧客本位」のビジネスモデルへの変革が叫ばれてきましたが、大企業が中心の従来の販売会社が容易に変化できないのも事実です。

そんな中、新たなビジネスモデルとして近年注目を浴びるIFAについて、業界の傾向と今後の方向性をとらえるために、想研では前年同様に法人IFAにフォーカスしてアンケート調査を行いました。 

 

概要

[実施主体] Ma-Do(株式会社想研)

[実施時期] 2021年9月~10月

[調査対象] 全国の金融商品仲介業者(法人) 

[調査方法] メールでの依頼

[回収方法] オンライン

[回答数] 70社

 

トピック

1.金融商品仲介業務の個人顧客口座数が、前年と比べて増加したと回答した企業は全体の85.8%であった。また、金融商品仲介預かり残 高(投資助言によるラップを含む)が増加した、と回答した企業は全体の93%。金融商品仲介業務の営業収益が増加した、と回答した企業は全体の80%となった。

これにより、口座数、残高、収益の3種類の調査全てにおいて「増加した」企業の割合が昨年の調査結果を上回った。全体として、新型コロナウィルス禍が拡大してきた時期ではあったが、IFAビジネスはその影響はなく、全体を通して著しい成長を見せた。

これまでの調査結果では、個人顧客口座数や預かり資産残高の増加が先行し、「収益が増加した」の回答割合はそれらほどの増加を見せない傾向にあったが、今回の結果から収益性の増加が確認できた。

2.顧客の年齢の割合について質問したところ、40歳以下の割合は全体の2割未満であると回答したIFAは58.6%だった。また、反対に、60歳以上の割合が2割以下と回答したIFAも52.9%あった。 IFA法人のマーケティング戦略として、資産形成層をターゲットとするIFA法人と、シニア世代をターゲットとするIFAで二分する様相を呈した。

3.2024年3月末の金融商品仲介業に関する顧客数の目標と、金融商品仲介業に関する預かり資産の目標について質問したところ、約3割の企業が両目標とも3倍以上と回答した。それぞれ昨年の調査からポイントが増加しており、トピックの1と合わせて、IFA法人の業績の好調さが見て取れた。

4.今後の取り組みとして検討している点について質問したところ、昨年は、「オンライン面談等顧客との接触チャネルの強化」が1位で、コロナ禍の世相を反映しているような様相であったが、本年は、「社内の業務効率化、システム化」が1位、「運用状況報告等の定期的な顧客サポートの強化」が2位と、IFAビジネスとして本来の検討事項が上位にランクされた。

コロナ禍が一服し、オンラインからリアル面談に回帰する流れの他、顧客口座数の増加や、経験豊富なアドバイザーの不足から、迅速な効率化が求められているものと思料。

5.2021年に創設された「金融サービス仲介業」に対する見方は、内容が分からないため当面は経過観察しておきたい、との回答が約4割となった。詳細がIFAには伝わっていない現状と、慎重な様子が見て取れる。